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オセロ

泰子姉ちゃん

ここでタイトルにこれを書いていいのか迷った。
ずっとずっと迷った。
でもちょっとづつ整理していこうって思う。
いつまでも過去をもたないでおこうって。

去年(15年)私は自殺願望者だった。
いっつも死ぬこと以外考えてなくて毎日親をドキドキさせることばかりしていた。
何度も飛び降りようとしたり、ODだってした。
その原因は、20歳になることへの極度の恐怖だった。
大人になるってことが嫌で昔から私は20歳までに死ぬことを決めていた。
だが、あえなくそれも失敗ばかりに終わっていた。
そんなときに出会ったのが泰子だった。
泰子とであったのはもう覚えてないけど薬の掲示板。
裏ネットで出会った。
私は眠るように死にたかった。
だから眠剤を欲しかった。
そのために私は薬の掲示板で売ってる薬を買っていた。
なんでもよかった。お金を払えばくれる。
そして私と取引をしたのが泰子。
泰子は私に眠剤を送ってくれた。
私はお金を送金した。
そして私は薬を飲んだ。でも失敗に終わり泰子のことが全部ばれて
親が怒った。
親が泰子に電話をして「薬事法違反で訴える!」と言った。
私は何度もごめんね。って言った。
でも、私たちはもっと深い縁になっていった。
泰子は私は不眠症で薬をくれといっていたと思っていた。
自殺と効きもう売れないといいはじめた。
だが、私は眠りたくてしかたなく他のサイトにでもいき薬を譲ってくれ!って言っていた。
それでもひつこく泰子はおいかけてきては名前を変えて私に薬を売ってくれた。結局売ってくれた。だが、死なないだけの薬を。
そんな風にして私は泰子とメールや電話をするような仲になった。
そして、誕生日もどうにかすぎた。
いつの日か覚えてない。
家を出た。朝始発にのり泰子に会いにいった。
泰子はびっくりしていた。
そして私もびっくりした。泰子のやつれっぷりに。
泰子のことを本当に知ったのはそれからだった。
泰子には子供がいること。親権問題のこと。薬売りのこと。精神かの事。
いろいろ知っていった。
私は泰子と3日間いっしょにいた。
その間親がきて泰子は説得してくれた。
泰子はとても気のつよい女。
でも姉貴てきだった。怖い。
そんな私を部屋っていうかホテルに通してくれた。
ちょっと笑えた。ちらかりまくっていて、たばこ臭くって。
薬が大量にあるのに感動した。
私ははしゃぎまくっていた。
仕事につかれていた私には居心地のいい場所だった。
そんな私を何もいわずにまず先に銭湯につれていってくれた。
幸せだった。
お湯につかってるとき生きていてよかったって言ってしまった。
そして、あがったら泰子はラムネを買ってくれた。子供だな~って言って。
そして何日もいるあいだに泰子が麻薬をしてることをしった。
はじめはビックリした。えっ?それって・・・
麻薬売りも出入りしていた。
でもそのお兄さんは「絶対しちゃあかんで!」って言い残して言った。
泰子は麻薬をする理由をかたってきた。
薬を売る理由も。
不眠で本当にこまってるひとは医者からも見放されてこうやって薬をもとめてくる。だから売ってる。ときにはパクラレル。でもええねん。
不眠がなおれば。って。
時には自殺するって子がいて寝ないでいるために麻薬をすると言っていた。
確かに泰子が寝てる姿はほとんどみなかった。
でも、私はそこでいろんなものをしりちょっと元気になり仕事をする元気もでて家に戻った。それからも連絡はとりあった。
そして親了解の上で今度は会いに行った。
また始発でいったので姉貴はビックリしとった。
もうこのとき私には姉貴以外の何でもなかった。
麻薬をしていてもなんでもよかった。
そして、その日は闇市っていうのをみせにいってくれた。
「下向いて歩いとったらあかんで!ちゃんとついてくるんやで!」
ってさんざん言われた。
そこは不労者の集まりがあり、臭くて怖かった。
日本にこんなところがあるんだって知った。
闇市は朝しかない。警察にみつかるからだ。
私はついていった。たくさんの店がでている。表向きは薬はない。
だが裏からでてくる。ビックリした。
泰子はネットで申し込みのあった薬をすばやく手にいれていった。
私はそこで金ハルをみて感激してしまい泰子にもらった。
なんとも言えない場所だけど不思議な世界だった。
でも、どこかでこんな人がたくさんいるんだ・・・・ってビックリしていた。
泰子とはよくそこに行った。
楽しかった。薬マニアの私も感激してしまった。
泰子から効いたが不労者は薬を病院でもらい売ってそれで生活をするそうだ。泰子はその闇市では有名だった。
それにちょっと姉貴肌でもあった。缶コーヒーを渡したりしていた。
私もちょっと子分みたいになった気分でいた。
そして、私は帰る日パソコンの修理を頼み泰子の部屋に荷物全部をおいてかえった。
泰子のことは信じていた。帰る前の日も始めて居酒屋につれていってくれたりした。そこのママにも私を紹介してくれ、お客さんとも仲良くなった。
「またくるね~!!」って行って私は手ぶらで帰った。
それから何日たっても荷物は届かなかった。
嘘・・・親には盗られたんだ!ってなども言われた。連絡もつかなくなった。結局親に連れられて泰子のいるところに行った。
泰子は寝ていた。体調の悪さにビックリした。
きっと麻薬が切れたんだろうな・・・って思った。
「荷物おくってくた?連絡つかないから来たよ!」って話した。
「ごめん。昨日ぬいぐるとかと一緒に送ったから」
「ありがとう。入れ違いになっちゃったね。」
私はそのまま帰るつもりだった。
でも親は違った。
「じゃその送ったときに伝票をみせてくれ!」って言った。
泰子は探すふりをしていた。でもなかった。
そして私は親に連れられて警察に行った。
怖かった。始めての警察。
いろいろ聞かれた。結局私はパソコンを盗まれたみたいだ。
でも、絶対に麻薬のことだけは言わなかった。どうしてか分からない。
それから何度も連絡をしてもつながらなかった。
そしてアドレスから消そうと思ってかけた電話。出た!
「はい。お薬ですか?」
男の声だ。なぜ?
「あの?泰子さんの携帯ですよね?」
「違う。あっ。薬の注文。ごめんね。」
と声を変えた。何この男。
「いや、違います。泰子の友達だけど連絡とれないから。」
「名前言って。伝えておくから。」
怪しい。
私はもう一度かけた。
またその男が出た。
「おまえうるさい!これはわしの携帯や!泰子なんて知らん!」
「はぁ?あんた警察にいいますよ!」
ブチ。すぐに切る。
また電話した。
「てめえ、なめとんじゃないぞ!うっさいんや!」
「あんた犯罪やで!」
ブチ。
やっと分かった。パソコンを盗られたっていう事実。
でも何も感じなかった。
ただどうしてかという疑問だらけになった。
どうして私のパソコンをとったの?
どうして連絡できないの?いっぱいの疑問をいだいた。
泰子にはお金も少しだが貸していた。
返ってこない。
でもよかった。そんなこと。
どうしてそういうことをしたのかが知りたかった!
泰子はいつもいった。
「駄目や!って言ってもわからんやろ?だから私は一緒に考える」って。
私はよく万引きをしていた。だからなんで駄目なのかが分からなく一緒に考えた。そしてなんとなくだが万引きを我慢していた。
なのに・・・この人はなになの?って思った。
怒りじゃなく疑問だった。
今もそれは分からない。
それ以上さわないほうがいいという事になった。
だってその場所はすごく怖いところ。
大阪の西成。
私は知らなかった。そこがどれほど怖いところか・・・
人が死んでいてもおかしくないと。麻薬なんてあたりまえで警察もみすみす見逃してることを・・・・
私はあれから大阪に行ってない。大好きな大阪に。
そんな裏を知っても好きなことは変わらない。だが行ってない。
私はもし叶うなら泰子にあって話がしたい。
どうしてこうなったのか。
そして「ありがとう」だけ言いたい。
私が一番辛い時期を一緒にいてくれて、いろんなものをみせてくれたのはきっとこの人が最初で最後だと思う。
普通に生きていたら闇市なんてみてなかっただろう。それが当たり前。
私はいっぱい考えた。
でも、こんな闇市でもみんな生きてるんだって。
ここで薬が売買され、いくらかの人が不眠からたすけられてる事実。
これって何だろう。
病院がありながらも頼れなくて最後はここにたどりつくなんて。
私は日本のおかしさに笑えた。
そして今も私は携帯のアドレスから泰子の名前を消すことができない。
それは、憎いからでもなんでもない。
なんとなく消せないのだ。重い人だから・・・・


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